禁酒ニーチェの深夜特急ブログ

禁酒をしつつ、深夜特急とロックに影響されすぎ、とことんなりきって書いてみます!

シンガポール⑯  1月5日

 

10時に起きた。きのうなかなかの一日を過ごしたにしては、なかなか早起きできたと言える。

 

 

仲良くなった韓国人、ハンチョンを見送った。最後まで陽気なナイスガイだった。一期一会。旅先で会う人も、職場の人も、友だちも。こういう一瞬一瞬を大切にしていきたいな、と思った。日々は確実に過ぎていくのだ。そしてもう二度と、決して戻ってはこない。。。

 

 

そして私も出発の時が来た。今日こそは、カジノで昨日の分も取り戻すのだ。取り戻さねばならない。昨日の1万3000円。それを取り戻し、なおかつ利益を得てやろう。

外に出ると、熱帯地方独特のむあっとした空気が立ち込めてくる。私はこの空気が好きだ。より気分が高揚してきた。よしよし、今日はきっと運がついてくるのだ。。。

 

 

14時半。カジノに着いた。また13000円ほど換金する。心臓がどきどきする。さて、どうしたものか。。。昨日はルーレットで結果的には負けた。しかし途中までは勝っていたのだ。とすると、やはり大小が良いだろうか。よし。今日は賽の踊りだ。サイコロと一緒に、私の心も躍らせてくれ。

 

 

 

昨日と同じ方法でかけていく。大でも小でもどちらでもよいが、最低3回は続いている卓が現れるのを待つ。待つ。見る。おお、まるでいっぱしのギャンブラーではないか。

 

待っていた台が現れた。とりあえず、大にはる。25シンガポールドルが最低ベットなので、現時点では6回の勝負ができるということになる。6回か。。。決して多くはない。慎重にいこう。

 

よし!大がきた!

 

これで175シンガポールドルとなった。また大に行く。結果は大。200となった。よし、いい調子である。

 

 

しかし。このままではいかない。なぜなら、私は少なくとも昨日の負けは取り返さなければいけないのだ。300ドルまで、さすがにこの方法で行けるとは思えない。どこかで大きくはるか、一発を狙わなければ。。。

 

 

そこで私は、ぞろ目にも張っていくことにした。

ぞろ目の張り方にもいくつか方法があるが、数字は何でもよいのでぞろ目にかけると、あたりが24倍になって戻ってくる。もちろん確率は低いのだが、戻ってくればかなり大きい。5ドルでもそれが120ドルとなって帰ってくるのだ。

 

わたしにはこれも方法があった。これも沢木耕太郎直伝である。大小の卓が盛り上がり、かつしばらくぞろ目が出ていないところは、ぞろ目を出してくるというものだ。

大小のどちらかにいくら張られていたとしても、ぞろ目がでればカジノ側に一気にもうけが行くことになる。カジノ側はそれで儲けようとしてくるわけだが、私はそこを狙っていくというわけだ。

 

 

 

よし、一発を狙ってやろうではないか。。。

大、小のどちらかにも張りつつ、ぞろ目にも5ドル張っていく。

 

一回目 大。戻ってくるが、ぞろ目ではない。

二回目 小。はずれた。ぞろめでもない。

 

 

 

三回目 なんと。。。本当にぞろ目が!!!マジか!!!! ちなみに1のぞろ目!

一気に120ドル戻ってきた。やったぜ!!!

 

 

 

そして、ここで私に神が舞い降りる!本来ぞろ目が一回出れば次はなかなか出ないものである。しかし、何かまたすぐ来るような気がしたのだ。またぞろ目に張ろう。そして、今日は1が出る気がする。ぞろ目+1の目にも賭けてみよう。

 

 

 

ここでも大小の賭け方なのだが、3つの数字のうちのサイコロの目の一つを当てる、とう賭け方もある。例えば、「1」に賭けると、3つのサイコロのうちのいづれかが1になれば、戻ってくるというわけだ。「246」のような目がでてしまったら、はずれ、ということになる。

 

 

要は、私は3つのところに賭けることにした。一つは大か小。ひとつはぞろ目。そしてもう一つは、「1」。

 

 

一回目。来ない。

 

 

 

二回目。来ない。まあそうだよな。

 

 

三回目。私は目を疑った!本当に、1のぞろ目が来たのだ!

 

しかも、今回は、1のところにもチップを置いている。1のところに5ドル置いたが、1は3つも出ているのだ。これはいったい、いくらになってもどってくるのだろう。。。

 

 

 

ディーラーが計算していく。どうやら、ぞろ目の24倍と、「1」に置かれた5ドルは10倍ほどになって戻ってきたらしい。らしい、というのはとても計算できる余裕などなかったからだ。私は、自分が今いくらになっているのか見当がつかなった。

 

 

このツキを逃すわけにはいかない、とまた賭けまくった。かけて賭けて、賭けまくる。

 

 

 

しかし、私は理性も失っていなかった。成長である。3回続けて負けたところで、休憩を取り、残りにお金を確認するため、卓を離れることにした。

 

トイレに行き用を足し、鏡で自分の鏡を見た。その後紅茶を飲むと、いかに自分が疲れていたかが分かった。温かい液体が、優しく胃の中に入ってき、私の疲労を溶かしてくれた。