禁酒ニーチェの深夜特急ブログ

禁酒をしつつ、深夜特急とロックに影響されすぎ、とことんなりきって書いてみます!

マレーシア③

外に出た私はあてもなくぶらぶらと歩き始めた。

私は旅に出た時のこの瞬間が一番好きだ。やっと実感がもてる時がこの瞬間だ。荷物を置き、身軽になった体でその国の空気を目いっぱい吸い込む。景色、街並み、人々、におい、空の色。。。私は今外国にいるのだ。

飛行機が無事に到着し、税関を通り、ホテルにチェックインする。ひとつひとつがミッションのようでなかなか骨が折れる。この時点でトラブルに遭遇することもある。(前回のベトナムがそうだった。うかつすぎたww)今回は無事にホテルまでたどり着くことができた。

 

 

クリスマスイブということもあってか、比較的人通りは少ない気がする。近所にあった中華料理屋に入り、チャーハンを頼んだ。

マレーシアは多民族の国家らしく、実に多くの種類の店が立ち並び、多くの言語で書かれている。ポールマッカートニーの「ワンダフルクリスマス」が流れている中で、ささやかにビールで乾杯した。

コンビニで水などを買い、ホテルに戻った。

 

 

 

2日目。7時半に目を覚ました。朝食を取りに出かけた。

市場があり色とりどりの食べ物を売っている。麺類・中華風にくまん、フォーのようなものもある。しかし不思議と食欲があまりない。それらを見つつ、街を歩くことにした。

 

ここペナンは植民地だった背景があり、その文化のるつぼのような町や歴史で世界遺産となったらしい。確かに歩いているといろいろなものに出くわした。モスク、日本人町、英国式建物。。。それらを見つつ歩いているとセブンイレブンが見つかったので、ささやかにパンと牛乳を食べた。

宿に戻り休んでから、沢木耕太郎が止まっていたと思われるあやしい宿に行ってみた。今は怪しい連れ込み宿としては機能していないらしいが、バーとディスコを兼ねたようなところになっているらしい。ちらりとのぞいてから、また夜に来ることにした。

 

「ヘイマン!食べて行けよ」

と近くにあった食堂で言われたため、食べていくことにした。イカのカレー煮込みのようなものとごはん。あとフルーツジュース。やや衛生的に気にならないわけではなかったが、それを気にしていては何も食べることはできない。おいしくそして安かった。わずか200円ほどだった。イスラム教徒も多いためか、酒の値段はかなり高めだが、それ以外の物価は安いようだった。

 

そのあと海をみたり、ヒンズー教の寺院を見たりした。今までに見たことのない、真っ青な花を売っている店があった。とても美しい青さだった。海は穏やかで、それを見ている人もまた穏やかな顔をしていた。果たして日本にいるとき、このようにゆっくりと海や景色を見る時間があっただろうか。

 

そうこうしていると夜になった。ボブマーリーの看板を掲げた店があったので入ることにした。ノーウマンノークライ。実にいい曲だ。ビールとフライドポテトを頼み、しばらくぼんやりとした。

 

しかし妙に疲れを覚えたので、今日は宿に戻ることにした。まだ旅は長い。大事をとって休むのが吉だろう。私は宿に向かって歩き始めた。

 

空には、なたで切ったような月が出ている。