徐々に暗くなってくる。非常に雰囲気が出てきた。そんな中。。。エレファントカシマシの登場である。観客は、一万人か、二万人はいるだろう。
ミヤジはシャツにネクタイをしめていた。50歳とは思えないくらい若々しい。私の知らない曲、「悲しみの果て」
「俺たちの明日」、新曲「easy go」と続いていく。この新曲は、この後インドネシアでもヘビーローテーションされることになる。
ミヤジが、メンバーが、全身全霊で演奏をしていく。その姿は、何かに取り憑かれているようでもあり、体から出さなければ生きていけない何かを叩きつけているようである。いいねえ、ロックはやっぱりこうじゃなきゃいけねえ。
The Who のギタリスト、ピートタウンゼントが確かこんなことをいっていた気がする。
「ロックという音楽は、苦しみから解放してくれるのではない。苦しみを抱えたまま、踊りださせてしまう音楽なのだ。」
くーかっこいいぜ。意味もなく腕をグルングルンしたい。私もまさに、今踊りだろうとしているのだ。ロック最高だぜ!!!!
そしていよいよ。。。待望の曲が演奏される。
くーだらねえと
つーぶやいてー
ついにきた!まずい、すでにメガネが曇ってきた。
新しいー季節の始まりーは
夏の風ーーーー街に吹くの さーーーー
やばい。やばすぎる。まさに今夏なんだよ、季節も変わろうとしているんだよ。おれだって、愛を探しているんだよ。
そして2番。私はここの歌詞がすごく好きだ。
ポケットに手ーをー 突っ込んで歩ーくー
電車に乗ってー いつかの街まーでー
君の面影 キラリと光る夜空に
涙も出ないー声も聞こえないーー
もうー二度と 戻らない日々ーをー
俺たちはーーー走り続けるーー!!!
くそうミヤジ、なんていい曲なんだ。改めて思う。本当に名曲だ。泣ける。泣けまくる。目から汗を拭う。これがロックのなのだ。感情を放つ、解放させるのが正しい聴き方だ。多分私の前後左右も泣いているに違いない。友人メガネは、このころサングラスに変身していたが、おそらく涙を隠すためにグラサンをしているのだ。全く、恥ずかしがり屋め。おれは涙なんてかくさねえど。
そして最後のサビ。
いーつの日かー輝こうぜ!溢れる熱い涙
いつの日か 輝くだろう 今宵の月のようにーーー いいいいーーいーーー!!!
このタイミングで夜空を見上げる。曲とのリンクがバッチリである。決まった。
50年後でも、この瞬間を思い出すだろう。死ぬときがきたとしても、きっとわすれないだろう。それくらい、素晴らしい瞬間だった。
ミヤジが悪態をついてステージは終わった。余韻に浸っていると。。。
なんと流れたのは。。。ビートルズのヒアカムズザサン。なんということだ。私がこの曲もどれだけ好きなのか、知ってのことか。最後の最後までやばすぎる。
もう私はだれも止めることはできない。大声で歌い出す。ヒアカムズザサン ドゥドュドゥd
ジョージハリスンも才能はきっとあったけど、ずっと埋もれていたんだ。でも、ビートルズ最後の最後になって、ジョージはこのヒアカムズザサンとサムシングを作ったんだ。そして、ジョンとポールも、これらがアビーロードの中で、1番いい曲だって。
イッツオーライ!!!とともに、私はグラサンとともに会場を後にした。花火が空に上がっていた。